会社再生を図るタイミング


【会社再生・事業再生を図るタイミングについて】

中小零細企業は、資本が小さく資金力に乏しいことが珍しくありません。
毎月の売り上げが順調で、固定費や各支払いができるだけの収益を確保できているのであればよいのですが、何らかの事情で売り上げが減少してしまうなどの状況に陥ってしまえば、急に資金繰りが悪化してしまい、厳しい環境に見舞われることも少なくありません。

経営者にとっては手元資金が不足する状態になるほど不安を覚えることはないのではないでしょうか。
従業員の給与に始まり、取引先への支払い、金融機関への借入金返済、外注費の支払い等々、様々な支払いをしなければなりません。
経営者は資金が足らないから支払いができないとは口が裂けても言えない状況に置かれていますので、資金が不足するようであれば、金融機関等から資金を調達し、支払期日までに補填して間に合わせようとされます。
それでも金融機関から追加融資を受けることができるのであればよいのですが、追加融資を出してもらえない状況になってしまうと非常に厳しい状況に追い込まれてしまうことになる可能性が高いのです。

メインバンク等から追加融資を断られるようになると、次に対策を取ることは、金融機関に条件変更を申し入れてリスケをすることなのではないでしょうか。
しかし、元本返済を止めて金利だけの支払いに条件変更しても、収入より支出の方が上回ってしまう企業が驚くほど多く存在することは間違いありません。
本業は黒字なのに多額の債務が重く支出の方が上回る企業や、本業が毎月赤字で融資を受け続けなければ支払いや返済ができない企業に至るまで、常に資金不足になり、四苦八苦されている企業は大変多く存在しています。

そのようなことから、経営者個人で借り入れをして会社へ貸し付けをする。
奥様や親、兄弟、子供名義で借り入れを起こして会社へ貸し付けをするようになってしまうケースが少なくありません。

このようになっている場合の多くは、税金の滞納や社会保険料の滞納、そして取引先への未払いも発生していることがあります。
それでもまだ現状から離れられず執着し続けている経営者は、高額な金利を払わなければならないところから借り入れをされることも珍しくありません。
そして、最後はもうどこからも借りられず、自分や家族の生活費にも困るような状態になられてしまうのです。
そこでやっと、弁護士や専門家に相談をするようになることがよくあるパターンなのですが、必要な運転資金もない。会社を再生させる費用もない。自己破産をする費用もない。という状態に陥ることになります。

これでは、すべての関係各社に始まり、家族や親兄弟、子供、友人、知人、従業員に至るまで、様々な人達に大きな迷惑を掛けてしまうことになります。
そのようなことから、最後の最後までの終わりに行き着く前に、会社や事業を再生させる行動に移されるべきと言えます。
では、どのタイミングで行動に移されたらよいかということなのですが・・・

【様々な選択肢の中からより良い対処方法が取れるタイミング】

  1. 半年から1年程度の運転資金が確保されており、会社再生開始から健全経営ができるようになるまでの時間的猶予を図れる状態。

【会社再生・事業再生のタイミング】

  1. メインバンクから融資を断られたとき。
  2. リスケをしなければ資金が回らなくなったとき。
  3. 売り上げが減少し、先行きの見通しに不安を覚えたとき。
  4. 取引先への未払いが発生してしまうとき。
  5. 税金や社会保険料の支払いが困難だと感じたとき。
  6. 2期連続で赤字決算となったとき。
  7. 毎月の収入よりも支出が上回るようになったとき。
  8. カードローンやノンバンクから借り入れをしないと支払いができないとき。
  9. 資金調達をするために粉飾決算をしなければと思ったとき。
  10. 経営を圧迫する売掛金の未回収が発生したとき。
  11. 金融機関から追加担保や連帯保証人を要求されている。

【諦めずに経営危機を打開するタイミング】

  1. 手形や小切手が不渡りになる可能性がある。または不渡りを出した。
  2. 社長個人でノンバンクから借り入れをして会社へ貸し付け補填している。
  3. 社長個人に貸してもらえるところがない。
  4. 奥様や親、兄弟、子供個人で借り入れして会社に貸し付け補填している。
  5. 取引先から取引を停止された。
  6. 税金滞納や社会保険料の滞納がある。
  7. 金融機関やノンバンクへの返済が困難。または滞っている。
  8. リース料の支払いが困難。又は滞っている。
  9. 事務所や店舗の賃料支払いが困難。又は滞納している。
  10. 取引先への支払遅延や未払いが発生している。
  11. 従業員への給与遅配が発生している。
  12. 弁護士や顧問税理士から破産するしか方法がないと言われている。
  13. 健全経営ができる売り上げを確保する見込みがない。
  14. 工場など事業継続に必要な不動産が競売に掛けられた。又は可能性が高い。
  15. リスケジュールの延長はできないと言われた。
  16. 代位弁済されそう。又はされた。
  17. サービサーに債権譲渡されそう。又はされた。
  18. 現状を手放すことができず執着し続けている。
  19. 自己破産をするしかないと考えている。

挙げていけば限がありませんが、ざっとこんなところでしょうか。

本来は、半年や1年程度、持ち堪えられる資金と時間があれば、なお良い結果にすることは難しいことではありませんが、最低でも上記のような事態には対策を取ることが必要です。
会社の立て直しや事業を再生させるには、兎にも角にも、早ければ早いほど短期間で傷が浅く良い結果となり易いことは言うまでもありません。

そのようなことから、もうどうすることも出来ない状態まで我慢せずに、一日も早く専門家へ相談をされるべきと言えます。
それには、いつまでも現状にしがみ付くことは止めて、執着から手を放すことが必要不可欠です。

プライドや見栄、体裁、カッコ付け、名声、意地、メンツを保ちたいという気持ちが強ければ強いほど再生再起の障壁となり難しくなるので、必要のない邪魔となる感情は無くしてしまうことが、最終的には経済的メリットを大きくすることに繋がりやすくなります。
会社再生や事業再生を成功させるには世間の目を気にしないことが大切です。

人生には挫折もあれば行き詰まりもある。そうした時に何ものにも負けない強さを持ち、それを堂々と乗り越えて行けるかどうかに幸・不幸の鍵があるのです。
大事なことは、経営者である「人間が倒産しないこと」。そして自分に負けないことではないでしょうか。