経営者応援ブログ

負のスパイラル

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負のスパイラル

次から次へと毎月のように退職していきます。

2023年に入ってからは、退職者がいない月はありません。

従業員が70人程度の企業だったのですが、今年に入ってから退職した人は15人となります。

5月末に退職する人もいるのですが、転職先を探している未来の転職予定従業員は15人程いるらしいです。

会社は穴埋めをするために転職サイトへ求人募集を出しているとのことですが、良い人材どころか応募してくる人もほとんどいない状態となっています。

この会社の社長は、昭和初期時代のような感覚で従業員を怒鳴りつけたり、時には手を出すこともあるような時代錯誤も甚だしい人物なのです。

そのようなことから、新たに入社した人で極端な時は当日に辞めていくとか、長く続いても数か月で辞めていくことが繰り返されているのです。

更に業績は悪化しており、メインバンクからは融資を断られ、外注取引先への支払いは資金不足のため支払いを延ばしてもらっている状況が数か月も続いています。

そして、ここにきて従業員の給与を10%も減給してしまいました。

世の中では多くの企業が賃上げをして従業員に手当している最中、その真逆のことをしてしまったことにより、更に退職者が増えることは言うまでもありません。

これは極端な例ですが、経営危機に陥ってしまった経営者の多くは、売上げが激減して借り入れもできず、資金不足になり頭の中が真っ白になって負のスパイラルに陥ってしまうことが珍しくないのです。

そうなると、自分では気が付かないことが多いのですが、上手く行かないことを従業員のせいにしたりするなど、傍からみたら単なる八つ当たりにしか思えないような言動をしてしまうことがあります。

すると、更に業績が悪くなったり稼ぎ頭の従業員がやる気を無くして退職してしまったりなど、次から次へと良くない方向へ進んで行くようになってしまう。

これでは、社長一人で必死に頑張っても上手く行く訳がありません。

ここでお伝えしたいことは、従業員の給与はどんなに苦しくても手を付けるべきではないということです。

従業員が本気でやる気を出してくれるようになれば、必ず会社の業績は上向いてきます。

社長の役目はやる気を出させることです。

しかし、業績が上がらない事業者の特徴は、心から本気で社長のためにも頑張って業績を上げようと思う従業員が少ないということは間違いありません。

もし、自分がそうかもしれないと思われる方は、一度原点に立ち戻ってみてはいかがでしょうか。


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