資金繰りブログ

ファクタリングで苦しむ経営者

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ファクタリングで苦しむ経営者

ご相談者の中には、ファクタリングを利用している方が少なからずおられます。

ここ数年においては非常に増えているといっても過言ではありません。

手持資金が枯渇しそうになってしまった経営者は、頭が真っ白な状態となりファクタリングがどのようなものか理解せずに契約してしまっていることも珍しくありません。

ファクタリングとは借り入れではなく、売掛金の債権をファクタリング会社に譲渡して、譲渡金を得るという仕組みになります。

しかし、利用している経営者の中には、期日となる日までに返済しなければと慌てている方がいるのです。

本来、冒頭にお話ししたように借り入れではないので返済の義務はないのですが、経営者の感覚的には借り入れしているような感じなのでしょう。

ファクタリングの契約には、2者契約と3者契約があります。

中小零細企業が多く利用しているのは2者契約といって、買掛金の債務がある企業はその契約自体を知らないというものです。

売掛金を譲渡した中小企業は通常どおり売掛金を回収し、回収したお金をファクタリング会社に支払いをして契約が完了します。

しかし、資金が枯渇しそうになっている経営者は、契約に反することをしてしまうことがあるのです。

例えば、月末に入金となるものを20日に早めてもらって回収し、そのお金を別の用途で使ってしまったりとか、

売掛金の債権自体がない状態で架空の契約書を作成し、ファクタリング契約を交わして譲渡金を受け取ってしまうなど、その場しのぎのようなことをされる方も珍しくありません。

借りたお金が返せないことは仕方がないということで済みますが、架空の債権で譲渡金を受け取ったり、譲渡金を自ら使ってしまうようなことは刑法に触れる犯罪となってしまいますので絶対に行ってはいけないのです。

もし、今、手持ち資金が枯渇しそうになってファクタリングを利用しようか検討しているとするならば、先行きのことを冷静に考察してみる必要があります。

大手企業などが支払いをするときに関連会社のファクタリング会社を通してという契約がありますが、一般的には1%台から3%台ぐらいかと思います。

しかし、ネット上にあるファクタリング会社は、手数料として20%を超えるようなものまでありますので、利用する時には十分理解把握してからにするべきだと言えます。

今、手持ち資金がなく、更に月末入金予定の売掛金から20%の手数料分が減ることになるので、資金繰りはもっと悪化することは説明するまでもありません。

この状況において大事なことは、仕方がないからと安易な行動をしないことです。

そして専門家に相談をすることです。

後で失敗をしたということにならないように、先ずは行動してみてはいかがでしょうか。


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