経営者の奥様からの相談が少なくありません。
会社は酒の小売店を営んでいます。
金融機関からの借入金は数千万円あります。
現在は返済が滞っており、一部の債権はサービサーに譲渡され、他の債権は信用保証協会に代位弁済をされています。
自宅は借入時に担保を求められていたので抵当権が付いており、1階を賃貸店舗として
貸し出し2階に住んでいる。
酒店の経営状態は、収支がギリギリとんとんな状態で余裕がありません。
サービサーから執拗な請求を受けており、窮地に追い込まれているご主人は弁護士に
相談をしている。
弁護士からは、自宅は競売で取られることは仕方なく、自己破産をするしか方法は無いと言われているとのこと。
今回の相談内容は、何とか自己破産をせずに解決することができないかという話でした。
更に、営業利益で自分達の給与を得ることができないので、唯一の収入源である自宅は
何とかして守りたいという希望があるとのことでした。
しばらく会話をした後、ご主人へ話をして本人から直接電話を入れさせていただきますと言って電話を置きました。
本人からの相談ではなく、奥様からの電話だったので少し違和感を覚えましたが、その後直ぐに電話が無かったので弁護士の指導の下で進めていくものだと思っておりました。
そして、しばらくしてから電話がありました。電話を掛けてきたのは奥様です。
ご主人の電話を代ろうとしたときに、電話口で奥さんと口論になってしまったのです。
結局のところ、破産しか方法が無いと言われたことから全てに対して投げやりとなってしまい、奥さんに八つ当たりをしたのでした。
このように、本人は大変な苦境に立たされて、サービサーから追い込まれている危機的状況の中、八方塞になっていることは分かりますが、
投げやりになって、奥さんに八つ当たりするのはダメですね。
そして、殻にこもって自滅への道を歩んでいく。
こういうケースで良くあることは、寝食を共にして頑張ってきた奥様が、ご主人の姿を
見ていて愛想を尽かしてしまうことです。
そうなると、家庭が崩壊して離婚ということになる。
結果として会社は倒産し、自宅は競売で取られ、かつ、自己破産と同時に離婚となり
何もかも失ってしまうことになる。
一番良くない最悪のケースですね。
窮地に追い込まれて危機的状況になったのも、すべて経営者自身が至らなかったことが
原因。
ですから、それに対してはしっかり反省をし、二度と同じ鉄を踏まないようにしなければならないのです。
最後まで諦めず、本当に自分の見方になってくれるパートナーと共に必ず経営改善をしてみせるという思いが大切なのではないかと思います。
私たちは、全面的に経営者の力になります。
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