再生再起への道
倒産の危機に陥っている中小零細企業の経営者は、生真面目なタイプの人が多くおられます。
寝ても覚めても仕事仕事で、家に居ても常に仕事のことばかりを考えています。
ろくに休みも取らず、自分が何とかしなければという想いがあることから、あれもこれもと全てを自分がやらなければと頑張っているのですが、逆にその強い責任感が仇となり、経営が危機的状況となっているにも拘わらず、何とかお金を工面しなければと後先考えずに至るところからお金を借りてしまいます。
究極に切羽詰まってくれば、返済不可能な高金利のところから借金をしてみたり、家族まで巻き込んででも目先のお金を作るために借金をさせてしまうのです。
そして日増しに追い込まれていくことになるのですが、生真面目な経営者はこの時点においても迷惑は掛けられないと借金できるところを探しまくります。
親や兄弟、子供、親戚など、心当たりがあれば次から次へと借金を重ねるようになっていきます。
それでもまだ誰にも相談せず、打つべき手を打つこともなく延々と借金を重ねていくのです。
金融機関から借りたお金は返さなければならない。仕入先には迷惑を掛けられない。親戚から借りたお金は返さなければならない。 等々、
その責任感は立派なのですが、結局のところ第二、第三、第四者と、多くの人達に迷惑を掛け続けているとは思っておらず、次々と被害者を増やしていることに気が付いていないことも珍しくありません。
このような状況で破綻したときには、家族全員が非常に悲惨で辛い思いをしなければならない破目になる可能性が高くなります。
最悪の場合、その挫折があまりにも衝撃的過ぎるために、自分自身の人生や家族の人生は二度と正常な状態に戻せるかどうかも確かではなくなる時さえあるのです。
そのようなことにならないよう、今、忙しいからとか、もう少し様子を見てからとか、まだ貸してくれるところがあるからなどと言って何も対策を取らずに放置せず、再生再起への道に踏みだすべきです。
自分一人の力で解決できるものなのかどうか、しっかり考えてみることが必要なのではないでしょうか。
出口の見えない暗闇から抜け出すために・・・・・