資金繰りブログ

破産手続き開始・・・

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破産手続開始・・・


先日、ネット上に記事が出ていたのですが、伊香保温泉にあるホテルが破産手続きを開始決定を受けたとのこと。


年間の売上が5,400万円に対し、負債額は8億8千100万円ということです。


経営状況が悪化し、資金繰りが回らなくなり先行きの見通しが立たなくなると、経営者の脳裏には「破産」という言葉が付きまとうようになります。


もう、これ以上どうすることもできないから破産するしか方法が無いと考えるからかも知れません。


では、借金の返済ができなければ「倒産」するのでしょうか。


多くの経営者は、経営破綻をすると、イコール、倒産という認識を持たれるようですが、実際は倒産などという定義はなく単にそのような見方や扱いを受けるだけということです。


そして更に追い打ちを掛けるように、相談をした弁護士の先生や顧問税理士の先生方から破産するしか方法がないと言われることから、破綻、イコール、倒産、イコール、破産という考え方となるのでしょう。


本来、正確に物事を考えてみれば、資金繰りということが破綻することであり、倒産は破綻したことにより外部の関係者から倒産したと扱われるだけのこと。

そして破産とは、破産という手続きの申し立てを行い、裁判所から開始決定を受ける法的手続きをいうのですから、経営破綻したからといって必ずしも破産しなければならないということではありません。


今回、破産手続きをしたホテルの事情は定かではありませんが、単に数字だけをみれば年間売上高の16倍以上の負債があることから、よくぞ今まで持ちこたえられたなと思うほどの大きな負債額となっています。


逆に考察してみれば、ホテルも借りては返す、また借りては返すということを長年に渡り繰り返して来たのでしょうから、その債権者である金融機関も、どうしてこんなに貸し付けしたのか非常に不思議に思います。


何れにしても、このホテルだけでなく多くの破綻した企業が破産をしてしまうことは、その経営者が知識不足であったことは否めません。


金融システムや法律の知識を持ち合わせていたなら、きっと破産などということはしなかったのだろうと思うのです。


なぜならば、借金が原因で倒産することなどは当然にあり得ないからです。


現在は、債権債務問題に対して様々な選択肢や解決方法があります。


リスケもできれば金融機関の債権カットさえも不可能ではないのです。


そのようなことから、破産という選択肢は一番最後の選択にすることが経営者としての責任なのではないでしょうか。


ホテルには多くの従業員がいます。お世話をする係の中居さんや厨房で料理を作る板前さん、そしてや予約を受けたりする事務方や送迎バスの運転手さんなど、一生懸命頑張ってきてくれた社会的弱者の人たちの生活を守る責務があるはずなのです。


そしてもっと大切なことは、経営者自身の人生や生活を守り確保することなのではないでしょうか。


もし、今、同じような状況であるとするならば、たくさんの選択肢があるということを認識してください。


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