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倒産予備軍

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倒産予備軍

中小企業庁などによると、近年では借り入れを増加させる企業と減少させる企業の収益力の差が大きくなってきているという。

金融円滑化法から約10年が経過しようとしていますが、未だリスケを申し込みする企業が少なくありません。

ピーク時から比べると申し込み件数は約半数程度と減少傾向にはあるのですが、累計件数は年々増加しているので、一度リスケをおこなうとリスケから抜け出せなくなり、金融機関から見放されるまで延々とリスケを続けることになっているようです。

このようなことから金融円滑化法は終了しているものの、金融機関が返済猶予の対応を終わらせてしまえば多くの中小零細企業が破綻してしまうことになるため、簡単には終わらせられない状況になっているのです。

条件変更の推移を考察してみると、返済猶予を受けてから1年経過している企業や2年、3年、4年、5年と猶予期間が長期に渡っている企業も少なくありません。

今まで出会った人の中には、返済猶予期間が10年近くなるという方がおられましたが、この例は非常に稀なケースで、通常は再建の見込みが低いと判断された企業は数年で金融機関から見切られることになります。

中小零細企業が融資を受ける場合のほとんどは信用保証協会の保証付き融資です。

現在問題となり危惧されていることは、返済猶予後に金利さえも支払えなくなってしまった企業や金融機関から見放された企業が代位弁済を受けて不良債権化してしまうことです。

全国的に不良債権化していく企業は増えており、その求償金の累積額も驚くほど大きな金額に膨れ上がっているのが現実です。

金融機関にしてみれば、貸し出し先の企業が元本返済できなくなったとしても、金利さえ支払いしてくれるなら利息をもらえるので何ら問題はないことから返済猶予には積極的に取り組みしていますが、ある程度様子を見て改善が難しいようであれば社会からの退場を要求をして終わらせています。

もし、その金利さえも支払いができなくなれば、何時でも代位弁済すれば元本が戻ってくることになるので、金融機関からしてみれば痛くも痒くもなく安心していることができる制度なのですが、保証協会からすれば何も担保されていない回収困難な債権をどのように処理するかが大きな問題となっているのです。

一時期は、債権回収が緩くなった信用保証協会も、最近では非常に厳しい対応を取るように変わってきているようなことを見聞きします。

それは現在の状況を考察してみれば分かることで、次から次へと代位弁済された不良債権が、無価値のポンカス債権と言われるほどの回収困難な債権ばかりなので、巨大に累積した求償額を減らすために厳しい対応を取らざるを得なくなっているのではないかと思うのです。

返済猶予を受けた1年生から2年生、3年生と年数を重ねるごとに、金融機関から見放される可能性は高くなると共に、代位弁済後は事業継続が困難な状況となってしまう企業が珍しくありませんので、返済猶予という倒産予備軍から抜け出す対策が必要なのではないでしょうか。


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