資金繰りブログ

耳の痛い言葉

  • LINEで送る

耳の痛い言葉

経営危機に陥っている経営者に向かって、「あなたには返済能力がないですね」というと、「はい。その通りです」という方もいれば、ムッとした顔をされる方もおられます。

事業規模が小さい中小零細企業とはいえ、会社のトップである社長なのですから、破綻しているとか能力がないなどと他人から言われればプライドも傷つくことは当然のことだと思います。

資金が潤沢にあるときには、高級時計を身に着けて、高級車にも乗り、身の丈以上のマイホームも建てられているのです。

同じ地域の同業他社は、倒産をして事務所は競売となり、今はもぬけの殻で静まり返っている状態だ。

知人から聞いた話では、どうやら社長は自宅を取られた後に田舎へ帰ったとのことだ。

私は、こんなにみっともなくて恥ずかしいことなど絶対にできない。

このように思い込まれている経営者は少なくありません。

これが原因となり、本来は経営破綻して返済能力が無くなっていることを感じているはずなのに、頑なに現実逃避して自覚されようとしない経営者は珍しくありません。

周りには、耳障りの良い言葉や経営者をチヤホヤする従業員や顧問、取引先、コンサルタントなどがいることと思いますが、どんなに綺麗な言葉を使って夢見たとしても今の生活状況を変えられる可能性は低いと言えるでしょう。

また、この先、自分はどうなってもいいので従業員や取引先、その他関係各者にだけは迷惑を掛けたくないと言われる社長がおられるのですが、いざとなれば、自宅を残したい。クルマも残したい。積立保険だけは取られたくないと執着される方も少なくありません。

もちろん、それは悪いことではありませんが、何時までも表向きだけ「良い人」であるようなことを続けていても何ら解決はしませんので、腹を決めて真剣に事業再生や会社再生に取り組みされるべきではないでしょうか。

自分自身を守ることができない人が、家族や従業員、取引先など守ることなどできないからです。

「必ず事業を再生させてみせるぞ」という執念をもち挑戦することは、まるで割れたガラスの破片を素手で拾うような痛く辛いことがあるかも知れませんが、耳の痛い言葉に耳を傾けて懸命な行動をされるべきではないですか。

「いつか」 ではない。 大事なのは 「今」 という一瞬なのです。

耳障りが良く、上手く、早く、安く、簡単で、痛みもなく、そして失うものはない等々、現状から変わらない中で債権債務問題が解決し、事業再生や会社再生ができて健全経営ができるようになるなどという甘いことは絶対にありません。

大事なことは、社長自身が絶対に再生再起してみせるという強い意志と、自分の弱さに負けず腹を決めて前進し続けることです。

人生に行き詰まりはありません。


  • LINEで送る