存在する意義
過剰な債務を抱え、日常茶飯事に資金が不足しています。
年々売り上げは減少し、最盛期に比べると半分近くにまで落ち込んでいるのです。
その理由は、業界自体が衰退産業であり、発注先が次々と廃業や倒産をしてしまっていることから大きな煽りを受けていることが原因です。
同業他社などでも、どんどん倒産している状況なので、決して目新しいことではありません。
それでも何とか売り上げを確保しようと営業活動に力を注いできたのですが、売り上げを確保するには発注先から要求される価格で対応しなければならないため、売り上げは増えても、ほとんど利益を得ることができない状態です。
それでも何とか債務の支払いや借入金の返済をするために、会社だけでなく個人での借り入れも繰り返しながら支払いをしてきたのです。
しかし、もう貸してもらえるところはなく、条件変更してもらっているリスケの金利さえも支払うことが困難な状況となってしまいました。
通常、企業が借り入れをする場合、売上金から固定費や費用、税金を差し引いた残りの利益から元金と金利の支払いをすることになります。
もし、利益額より元利金の方が多かったり、金利さえも支払いすることが出来ないとするならば、それは既にゾンビ企業であり、借金を返済するためだけに存在している死に体企業と言っても過言でありません。
この状態になってくると、会社及び経営者個人の破産をする費用すら無いというぐらい資金が枯渇していることも珍しくありません。
そして、このままどうにもならなくなった状態で倒産すると、給与の未払いがある従業員や多額の債務が残っている仕入先、外注費の未払いがある外注業者に至るまで、ありとあらゆる人達に多大な迷惑を掛けることになります。
結果として、コンサルタントも介入していない、そして弁護士も委任されていないことにより、経営者一人では何もすることができず、あらゆるすべてのことが放置された悲惨な状態と化します。
最悪な結果は、経営者が自殺をしてしまったり、夜逃げをしてしまい家庭が崩壊してしまうことです。
残された家族は債務のことなど全く分からず、現状から逃げ出すことすらできずに債権者から厳しい取り立てをされることになります。
このような関係各者への損害を最小限に留めたり、家族や従業員を悲惨な目に遭わせないようにするには、過剰な債務を抱えたままで、借金の返済をするためだけの企業にならないようにすることと言えます。
常に利益を出して雇用を生み、地域社会と共に発展し、社会貢献できる企業が存在する意義があり、価値ある企業として求められるのではないでしょうか。
もし、今、金利さえも支払いできないゾンビ企業になりそうだとか、既になってしまっているなどということであるならば、このままの状態で突き進んだり、放置するようなことをしてはいけません。
逆風が吹く今だからこそ、混沌を超えた企業の再生を目指し行動に移されるべきではないでしょうか。
今からでも遅くはありません。 一つ一つの課題を「最後までやり切る」ことが未来に繋がるのです。