資金繰りブログ

収益力

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収益力


会社を再生させるときに見極めなければならないことは、本業だけを切り離して考察したときに、黒字にできるかどうかということです。


事業再生や会社再生をしなければならないような企業は、各社それぞれ程度の違いはありますが、どの企業も危機的状況になられていることは言うまでもありません。


取引先が倒産して売掛金の回収ができないとか、震災などの一過性のような危機もありますが、業績が低迷していることが原因となっている企業が多いのではないでしょうか。


酷いケースでは、毎年、毎年、年を追うごとに売り上げが減少し続けている状態となっており、業績を改善できる見通しが立たない企業も珍しくありません。


このような状況に陥ると、大抵は条件変更のリスケジュールを行うか、または必死に追加融資をお願いすることになります。


金融機関からは、経営改善計画書や数年程度の事業計画書の提出を求められることになり、経営者は必至で右肩上がりの計画書を作成することが一般的です。


今年度の売り上げは1億円のところ、次年度は1億2千万円、その次の年度は1億4千万円と、毎年売上と利益が良くなっていく計画書です。


金融機関に提出する前に、これで良いかと相談されることがありますが、実際に計画書通りに売上利益を出すことが可能なのですかと聞いてみると、それは無理だと言われるのです。


それであれば、この計画書自体は単なる絵に描いた餅であり、融資を受けるためかリスケをするために作成しただけのことになります。


これでは事業を再生させたり、会社を再生させることには何ら役に立つものではなく、再生など出来るはずもありません。


やはり一番大事なことは、今の現状を正確に把握し、どうしたら黒字化できるかということを考えなければなりません。


そして今は、持続可能な経営実現のために目標達成への具体的な取り組みを進めるべきと言えます。


出来もしない計画書を作成している時間があるならば、未来への大逆転に向けて実のある行動をされる方が結果に結び付くかも知れません。


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