「できる理由」と「できない理由」
経営危機と言っても、その状況は100社あれば100通り異なります。
通常返済が困難になり、条件変更のリスケジュールを検討している企業もあれば、10年以上もリスケジュールを続けており、個人でも多額の借金を抱えている企業に至るまで、さまざまな状況の会社があります。
それがどのような状態であるにせよ、何れにしても現状を正確に分析して把握する取り組みをしなければなりません。
経営を改善させるためには、少なからず、ある程度の資金は必要となるので資金繰り対策はしっかり行う必要があります。
多くの経営者は、資金繰りというと資金調達を真っ先に考えられると思いますが、支払いサイトを延ばしたり、仕入れ価格を交渉して原価の低減を図ることも資金繰り対策の一つと言えます。
このように、経営者としてやらなければならないことは山ほどあるのですが、実際は借り入れすることへの行動はされても、取引においての交渉や努力をしていない経営者は珍しくありません。
そんなの無理だ。忙しからできない。 などと、次から次へと「できない理由」を口にされるのですが、逆に「できる理由」を伺うと、言葉が返って来ないのです。
あれも出来ない、これも出来ないと決め付けて、諦めることは容易い。
しかし、そうせずに大変な状況の中でもできることを見つけ 「これだけはやり抜こう」 と挑んでいく。
小さくてもそうした積み重ねが時がたつほど大きな差となり、結果となって表れてくるのです。
たとえ、何度失敗しようとも、絶対に再生させてみせるという不屈の精神で再び立ち上がり、一歩を踏み出すことが大事なのではないでしょうか。
前へ、前へ、勇敢に進んでいく。
「できない理由」を述べず、「できる理由」を探しましょう。
無理と思えばできない。 できると思って行動すれば、その努力は結果となって表れるはずです。