社会的ルールを守る
世の中には様々なルールがあります。
中小零細企業の経営においても、必ず守らなければならないルールがいろいろありますが、
その中でも共通して行わなければならないものは、年に一度の決算申告です。
この決算書は、税務署へ提出して申告をするのは当然のことなのですが、金融機関から融資を受けるときにも提出を求められることはご承知のとおりです。
金融機関は、この決算内容を精査して融資を行うか否かの判断をするので、売上や利益、黒字か赤字により借り入れできるかどうかが決まることになります。
中小零細企業においては、約70パーセントの会社が赤字だと言われていますが、その多くの会社は借り入れをしていることは言うまでもありません。
さて、この決算なのですが、中小零細企業においては大なり小なり何かしらの粉飾決算をしていることが珍しくありません。
特に多いのは、前倒しでの売上計上や架空の売上計上、仕入代金や費用の翌期へ先送りするなどで締めてしまうことです。
このように、内容を良くした決算書にすることで融資を受け易くして資金調達を図ろうとされることが多くの会社で行われているようです。
しかし、この粉飾決算は絶対に行うべきではありません。
もし、粉飾決算をして融資を受けたとするならば、一般的には詐欺行為となってしまうからです。
今、資金繰りが苦しく決算の時期に来ていたとするならば、発覚しなければいいという安易な考えで粉飾決算をされないよう思い留まってください。
また、もし過去に粉飾決算をしてしまっているとするならば、直ぐにでも元に戻すべきです。
場合によっては、融資をしてくれた金融機関へ出向いて誠心誠意謝罪をすることも基本的な対応姿勢だと言えます。
一度、粉飾決算を行ってしまうと、次にその帳尻を合わせるために次の決算も粉飾するようになってしまう可能性が高くなりますので、
絶対に行わないようにすることが必須です。