資金繰りブログ

税金は必ず納税しなければなりません。

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日々、中小零細企業の経営相談、資金繰り相談を受けていますが、その時によく聞かれる
ことがあります。

 

それは、消費税や社会保険料、他、各種税金を滞納しているのですが、支払しなければ
ダメですかという質問です。

 

私が記述しているブログなどでは、経営改善をして事業を継続した方が良いとお伝えして
いることから、

 

それであれば、消費税も支払わない、社会保険料も支払わない、住民税も支払わない等々、誤解や大きな勘違いされている方がいるのかも知れません。

 

経営危機になられている経営者の方からすれば、もし、支払しなくても構わないということであれば支払したくないということが本音だと思います。

 

が、しかし、税金や社会保険料というものは、本来、納税や納付をするべきものなので、


【支払しなくても良いなどということは決して無い】 ということ。

 

大事なことなので、もう一度、お伝えします。

 

【税金と社会保険料は納税・納付しなければなりません】

 

なぜならば、納税は国民の義務であるということだけでなく、税金は他の債務よりも優先
するという法律があるからです。

 

ここからは、私の勝手な主観となります。

 

とは言っても、

 

経営が危機的状況に陥ってしまっている企業においては、極僅かな資金の支払先をどこに
割り振れば良いかということを考えられているのではないでしょうか。

 

多くは会社で多額の借り入れがあるだけでなく、経営者個人も複数のカードローンで借金をし、かつ、消費者金融などからも借金をしている方が少なくありません。

 

税務署からは滞納している税金を早く納税するよう請求され、年金事務所からは保険料の
滞納があるので早く納付するよう催促されることも当然のことなのです。

 

銀行からは返済をしないと大変なことになると脅かされ、更に、取引先からは支払が滞っているから早く支払いしろとも言われる。

 

従業員の給与は遅配し、給与を払ってくれなければ辞めますと言われ、金融機関からは
カードローンの督促状が届き、消費者金融からは返済の催告電話が毎日掛かってくる。

 

このような状況に追い込まれている方が少なくありません。

 

それでも何とかしなければと、どこか貸してくれるところは無いかと融資してくれそうな
ところを探されることは、決して珍しくありません。

 

この苦しみは、その苦しみを味わったことの無い人には決してわかりません。

 

そのようなことから、日々、私がお伝えしていることは、税金や社会保険料、その他、
各支払いをするために借金を重ねるべきではないということなのです。

 

多重債務者が税金や社会保険料を納税納付するために、街金融などから借金をして支払い
することは自分で自分の首を絞める行為だということ。

 

自分や家族の生活ができなくなるまでお金を使い果たし、更に借り入れをして各支払に
充てる行為は、破綻になってしまう可能性が非常に高いと言えるでしょう。

 

ですから、大事なことは

 

税金の納税や社会保険料の納付をするとか、しないとか、ということではなく、

 

各種税金の納税ができるよう、社会保険料の納付ができるよう、取引先や従業員の給与の
支払いができるよう、

 

今の事業をしっかりおこなって、支払できる原資を稼ぐということが一番大事なことだと
思うのです。

 

資金に余裕ができれば、納税もできる、さまざまな支払もできるようになります。

 

先ずは、稼ぐことが先決ではないでしょうか。

 

但し、税務署員の方や年金事務所の方々も、諸事情は理解してくれても各職の役割や
立場があるので、しっかり儲かってから納税納付すればよいとは決して言えません。

 

そこの折り合いが難しいところです。

 

手厳しい追及と請求を受ければ、多くの中小零細企業が消滅して行くことになるし、逆に甘い対応をすれば国や地方の財政を圧迫することになる。

 

難しい問題ですね。


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