何とかなるさ
月末の前日に電話が入った。
私、 もう ダメです・・・・・・・・
どうされましたと聞いてみると。
明日の支払いするお金が無いので、もうダメですと言う。
大概こういう状況になる場合は、事業を行なっているのですが資金を借りるだけ駆りまくっていて、もうどこからも借りられなくなってしまっている状況が少なくありません。
本来、売り上げたお金は、利益を差し引いた残りを下請業者や仕入先などの費用として支払いに充てるべきなのですが、その支払いに充てる前に違う支払いに使ってしまうことにより足らなくなるのです。
こういうことを先食いと言います。
普通に考えても分かることですよね。
だって、売り上げたお金から利益を除いた残金は、その売り上げに関わる費用の支払いに充てなければならないところ、そのお金を遅延している債務の支払いに使ってしまうのですから、本来の支払い時期が来たときにはお金が無いのは当然になるべくして成っているとということ。
これは経営者の方も良く分かっていながら行なって来たことなのですが、やはり問題は、優先して支払いするべきところと支払いを後回しにするべきところへの優先順位を間違えてしまったということに尽きます。
事業を継続して行くには仕入先や下請業者の支払いは必須になりますので、これについては極力支払いできるよう対策された方が良いことは言うまでもありません。
それと税金と社会保険料も優先順位としては高順位となるでしょう。
借入金の返済や債務の支払いは、すべて滞りなく行うべきことではありますが、実際に資金が不足してしまうということであるならば、その資金を使って事業を継続できるために支払い先を検討する必要があります。
支払いをしなければ事業に支障が出るところや、協力的に相談に乗ってくれるところ、分割での支払いを承諾してくれるところなどを見極めて、とにかく手持ち資金で足らすことを考えることが大事。
でも、例え支払いができなくても、直ぐに倒産することはありません。
何とかなるよう、冷静に確認、相談、行動をすれば、行き詰まった現状から打開できるはずです。
お金が無くても、諦めなければ何とかなるもんです。
刻一刻と変化する現実に応じて、知恵を湧かせていくことが大切です。