手形不渡りは倒産ではない
この年末に手形や小切手が不渡りとなってしまわれる事業者がおられるかも知れません。
手形や小切手を振り出したのですが、どうしても資金繰りが困難となり不渡りとなりそうな時は、手形をジャンプしてもらい危機を乗り越える手段がありますが、相手があることなので快く承諾してくれるとは限りません。
しかし、不渡りとなり倒産や破産ということになれば、振り出した手形はただの紙切れとなってしまうため、話に乗ってくれる可能性は十分にあります。
手形のジャンプの仕方では、支払期日を先延ばしにする方法と支払金額を分割払いに変えてもらう方法がありますが、そのジャンプをお願いするにあたり留意しなければならないことがあります。
それは誰かれ問わずにお願いするのではなく、気心知れてジャンプを秘密として口外しない人に依頼をすることが必須です。
これは信用問題にかかわることなので、十分検討留意してから行う必要が不可欠なのです。
もし、手形が不渡りになると、倒産したという誤報が流れることがあります。
そんな馬鹿げたことをだれが言い始めたか知りませんが、それは倒産ではありません。
単にその企業が手形を決済しなかったという事だけですから・・・
倒産とは、経営者が経営を断念して会社の営業活動を止め、かつ、会社を閉めてしまうことです。
似たようなことでは廃業という言葉もあります。
廃業などは、後継者がいないなどの理由で事業を辞めてしまたり、経営が順調でもやる気が無くなったので辞めたりなど、さまざまな理由により事業継続を止めることを言います。
また、多額な借金を背負っていて、やーめたと言って辞めることも倒産ではなく廃業なのです。
そのようなことから、経営者がもうダメだと言って断念しなければ倒産ではないということになります。
日本の社会においては、10年以内に消滅していく会社がほとんどで、30年以上存続している会社は少数点以下の企業の割合しかありません。
そのようなことから、会社なるものは常に消滅して生まれ変わっているのであり、逆に上手くいっている会社の方が特異なので何ら気にされる必要はありません。
そんな世間体を気にされるよりも、必ず経営改善してみせるという強い意志を持って取り組みされることが大事だと思います。