資金繰りブログ

返済できないのは悪なのか・・・

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【返済できないのは悪なのか・・・】

「借りた金は返すのが当然だ」という人がいます。

正しくおっしゃられる通りだと思います。

金融機関の担当者も、返済に行き詰った経営者に対して同様なことをいうことは説明するまでもありません。

しかし、その当然と言えることも傍から見たうえでのことで、いざ、自分が返済できない状況になっているときには正論通りに行かないこともあるのです。

目先のことだけで判断される方は破産を勧めたりしますが、経営者にとっては借金さえ無くれば良いという訳にも行きませんので、簡単に済ませることはできません。

事業再生の現場に携わる者としては、破産という法律を使った借金の踏み倒しをするのではなく、
経営者が社会的責任において弁済を目指すことが大事だと考えています

即ち、従業員の雇用を守りながら事業を継続し、利益を出して返済していくことが経営者の責務だと思うのです。

また、経営者にも家族がおりますので、生活ができるだけのお金も必要となります。

よって、生活を維持しながら事業を立て直して社会的責任を果たしていくことが大事なのではないでしょうか。

債権者と債務者とでは立場が真逆になるため債権債務処理は簡単には行きませんが、借金を返さないのではなく、契約通りに返済ができないということなのですから、金融機関も柔軟な対応をしてくれるようになると良いですね。

返せ、返せと言われても、今すぐには返せない。

しかし、だからと言って破産などせず、事業を継続して弁済するんだという気持ちが大事だと思います。

諦めなければ必ず事業を再生することができるはずです。

世の中の常識と言われることに振り回されることなく、現実に対して柔軟に対応していくことが大事なことだと言えます。


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