財務を知らずに経営はできない
ブログタイトルに生意気なことを書きましたが、この記事を書いている私も人様に云々言えるほど財務に詳しい訳ではありません。
勿論、会計士でもなく税理士でもありませんので、知識レベルといえば大したことはなく、皆さんと同じ程度かも知れませんが見るポイントだけは押さえていますので、少し記述したいと思います。
中小零細企業の経営者は、毎年の決算において申告済の決算書をよく見られない方が少なくありません。
私もそうだと思われる方もいることかと思いますが、顧問税理士の先生から決算書を渡された後、見るところは損益計算書の売上総額と損益の数字。
そして、今年は儲かったとか、赤字だとか、売上が伸びた、減ったなどの数字を見て終わりにしてしまうのです。
結局のところ一番気になるところが総売上額です。日々、売上を多く上げることへ必死になられているので、前年度より総売上が増えれば良くやった。また逆に減ればもっと頑張らねばということで良し悪しを判断されている場合が珍しくありません。
確かに、売上を増やしていくことは大事なことなのですが、せっかく一年間の事業を行ってきた成績が反映されている通知表なのですから、もっと突っ込んで数字を知る必要があるのではないでしょうか。
このように決算書を見られない経営者の方は、兎にも角にも売上を上げることが大事だという「売上至上主義」の方が多いように感じます。
また、多くの経営者が数字に対して苦手意識を強く抱いていたり、数字アレルギーの方もいますので、決算書は受け取ったらそのまま書棚へ収納されて終わりというケースも多々見受けられます。
これらの原因の多くは、経営者の方が財務諸表を見せられても、どこの何を見れば良いのか理解していないことが苦手意識をもたらせているのであり、ある意味では顧問税理士の先生任せにしてしまっている傾向もあるようです。
それでも、経営が順風満帆な状態で事業を行われているのであれば良いのですが、もし、赤字体質であったり債務超過などの財務内容であるとするならば、それこそ決算書の見方が分からないなどと言っている場合ではありませんので、財務諸表の数字はしっかり知る必要があります。
経営者の方が好む財務諸表は損益計算書なのですが、本来、重要なのは貸借対照表とキャッシュフロー計算書です。
どこの企業でも同じですが、特に中小零細企業が会社を強くするために重視しなければならないものは貸借対照表です。
経営者が好む損益計算書は、一年間の総売上高から様々な経費を引いた結果を表す財務諸表なので、財務諸表の中では分かり易いと思います。
しかし、多くの経営者が理解しにくいものが貸借対照表なのです。ここでは貸借対照表の中身については割愛いたしますが、貸借対照表こそが、その企業の財務体質を示していますので、その数字バランスが悪ければ融資を受けることができません。
よって、経営者としては、貸借対照表を良くしていく努力をしなければならないのです。
もし、財務諸表が苦手だとするならば、今からでも遅くありませんのでしっかり向き合ってみてください。
損益計算書の数字をよ良くして行こう、貸借対照表の数字を良くして行こうと、常に意識して業務をして行かなければ、単に人任せの決算書が出来て終わりということにも成り兼ねませんので、意識して取り組みされることが大切だと言えます。