正論・綺麗ごとでは解決しない・・・

「借りたお金は返すことが当然だ」

言っていることは、誰も否定することがない「ド正論」です。

でも、手持ち資金が枯渇していて返済することが困難な場合はどうすればいいのでしょうか。

銀行などでは返済しろと執拗に請求してきますが、気持ちは返済したくてもその返済する原資がないのです。

経営危機となった経営者だけでなく、多くの人達は子供の頃から「借りたお金は返すことが当然だ」と教わってきました。

確かに間違ってはいないのです。

しかし、それは平時の状態である時の場合で、経営危機に陥ってしまった状況化においては少し話が変わります。

何が言いたいのかというと、借りたお金は返すことが当然だということは未来永劫変わることはありませんが、それは物事の考え方としての概念だということなのです。

要するに、約定通りや今直ぐ返済しろと言われてもできないのですから、できる時に返済するしかないのです。

ですが、銀行としては金融システム上、まかり通らないということになります。

結局のところ、債権者と債務者は相反する立場となりますので、交渉しても債務者の希望したようには行きません。

そこで経営者が考えることは、自分や親族の名義で高金利のところから借りて返済しようとすることです。

もし、今、あなたが同様なことを考えていたり借金をしようとしているとするならば、チョット待ってください。

経営危機となった経営者は、頭の中が真っ白となり冷静な判断ができなくなっていることが珍しくありません。

ここで落ち着いて考えてみましょう。

現状は、恐らく収入よりも支出の方が多いため、資金繰りが困難な状況になっているのでしょう。

資金を借りるということは、元本以外に金利の支払いが発生することになりますので、その金利分を上乗せした利益を確保しなければなりません。

しかし、借りる前から資金が足らないのですから、借りたとしても端から返すことができないことは説明するまでもないでしょう。

ということは、更なる損害を被ってしまう業者を増やしてしまうことになりますので、返せ
る当てのない借金をするべきではないのです。

性急な方は、それなら自己破産するしか無いと思われるかも知れませんが、現在は様々な支
援策や手段なども確立されており選択肢が多々ありますので、前向きにチャレンジしてみて
はいかがでしょうか。

銀行から言われたことを鵜呑みにして、言いなりになることばかりが全てではありません。

先ずは、自分自身の進むべき道を明確にし、自分を中心に物事を判断しながら対応していく
ことが大事です。

関係各者の言葉に惑わされないようにしましょう。