倒産回避するためには優先順位付けが必要
経営危機に陥っている多くの中小零細企業の経営者は、間違った考え方をされていることが珍しくありません。
経営者の考え方や事業の行い方で、良くもなるし悪くもなります。
即ち、経営は経営者次第で結果が大きく変わるのです。
平常時は従業員に業務全般を任せていても、経営危機になった時には従業員に任せている訳にはいきません。
そういう時こそ経営者が力を発揮するべき場面だと思います。
経営危機というと、その殆どは資金が枯渇してしまい金融機関への返済や取引先への支払い、従業員の給与の支払いが困難な状況になることだと思います。
それを何とかしなければと、必死になって売上を増やさなければと頑張るのですが、急に売上、利益額が増えることなどはありません。
しかし、経営者の多くは経営危機に陥ってしまった時には売上げを増やして経費を減らすことぐらいしか知らないのではないでしょうか。
何とか銀行から借りて凌ぐしか方法はないか・・・・・
こんな感じでしょうか。
しかし、銀行は融資してくれないので、選択肢としてはとにかく売上げを増やすしかないと頑張るのです。
そうしているうちに、経営環境はますます悪化していくことになります。
でも、それはなるべくしてなっている結果なのです。
その理由は、経営危機においての対策方法や術、金融システムや法律など、誰からも教わったことがないからです。
親や学校の先生、そして社会人になってからも教わることなど無く、何の知識も持ち合わせていないのですから、当然と言えば当然のことなのです。
そんな経営者が、一人悶々と悩み考え続けても対策方法や知恵など浮かぶ訳がありませんし、追い込まれれば追い込まれるほど思考回路が停止してしまうことになりますので、具体的な対策方法を取れるはずもありません。
そこで、今後どのようにしたらいいかということなのですが、まず、100点満点の結果を目指さないということです。
失敗したくないという思いが強く働くと、どうしても一つ一つのに対して諦めることができなくなります。
あまり執着心が強いと、大きな失敗をして全てを失ってしまうということになってしまう可能性が高くなりますので、執着心は捨ててしまいましょう。
そして物事に対して優先順位を付けることは非常に大事なことです。
特に間違えやすいことは、優先順位の一位をを銀行の返済にしてしまうことです。
この間違いをされてしまう経営者は少なくありません。
きっと、銀行への返済が滞ると貸してもらえなくなってしまうと思い、必死に返済しようとするのだと思います。
しかし、実際は返済が出来ても出来なくても貸してもらうことができないので何も変わらないのです。。
これに気づいていない経営者は珍しくありません。
やはり優先順位として上位とするべきものは、従業員の給与や取引先の支払い、そして税金と社会保険料の納税納付です。
これを怠って、銀行、銀行と何かに憑りつかれたかのように、返済第一で必死に足を運ぶのは状況をますます悪化させてしまう可能性が高いです。
一番良くないことは、すべてに対していい人になろうとすること。
実際に手持ち資金が不足して満足いく支払いができない状況になっているのですから、出来ないことを出来る振りをして取り繕ったり、嘘を付くようなことはするべきではありません。
優先順位を付けるとは、守りたいものに対して優先順位を付けて取り組みするということです。
そして、執着心や見栄、体裁、格好付け、プライドなどは捨ててしまう方が結果は良くなります。
経営危機を打開するのは、その全てが経営者の考え方と行動次第なのです。