経営者応援ブログ

金融事故

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金融事故

借入金の返済が出来なくなると、金融機関ではそれを金融事故と表現します。

プロパー融資が焦げ付いたりすると、金融機関は不良債権として債権回収会社へ債権を売って処理することになります。

これら債権回収会社を通称サービサーと言います。

この人たちは債権回収のプロ中のプロですから、合法的な範囲であらゆる手段を用いて厳しい対応をしてきます。

借りたお金を返すことは当然のことです。

しかし、事業が上手く行かず返済できなくなり金融事故になってしまった経営者に対して、手厳しい回収を行ってくるということは、いかがなものかと個人的には思います。

もちろんサービサーも、あり余る手持ち資金など無いことは十分承知していますので、端から回収できないような無駄なことは行いませんが、回収できると判断すれば専門知識を駆使して回収を試みてくるのです。

ここ数年間は、コロナの影響もあり債権回収の活動が鈍っていたようですが、コロナの感染者も減少してきたことにより動き出し始めています。

以前は兎にも角にも一括で弁済しろと要求を突き付けていましたが、ここ数年においては考え方も変わったようで、毎月、少額でも良いから分割での支払いを提案してくるようになっています。

債務者の経営者としてみれば、債権回収をされるなどということは初めての経験であり、精神的にも大きな不安に押し潰されそうになっていることでしょう。

しかし、サービサーの債権回収手段などを理解していれば、不必要な不安を覚えることなく対応することは可能となるのです。

日頃の傾向としては、誰にも相談することもなく一人でサービサーと交渉している人が大きな失敗をしてしまうことが多いということです。

これは当然と言えば当然のことで、百戦錬磨のプロと知識の無い素人が交渉し合うのですから、端から勝てる訳がないことは説明するまでもありません。

日本人の気質から、誠心誠意、逃げずに話をすればサービサーの担当者も分かってくれるだろうと安易な考えをされる方は珍しくありませんが、サービサーは感情を入れず忖度もせず、ひたすら回収することだけに注力を注ぎますので、甘く考えない方が無難だといえます。

また、実際多くの現場においては、サービサーと約束したことを反故にされたりすることなどは日常茶飯事に行われていますので、振り回された挙句、生活にも困窮するほど翻弄されることのないようにしなければなりません。

慌てず、焦らず、信用ぜす、じっくり時間を掛けて取り組みされた方が無難だといえます。


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