自ら自滅しないで。

緊急事態宣言が延長されていることで、もうこれ以上無理だ。限界だ。と言われる経営者の声が多く聞こえてきます。

新型コロナが蔓延してきた当初は、国の政策により緊急融資がどんどん行われたことにより、多くの事業者は一息付けたことだと思います。

しかし、終息する兆しが見えずいつまでも続く経済活動の抑制にしびれを切らして限界に近づいている企業も少なくありません。

最初の頃は、新型コロナ問題が発生する以前から財務内容が債務超過であったり資金繰りが厳しい状況にあった企業の多くが倒産していましたが、

昨今では健全経営をしていた企業まで資金ショートしてしまうケースも珍しくありません。

驚いたことは、飛ぶ鳥を落とす勢いで業績を伸ばしていた企業が、いきなり倒産という発表をするなど、資金繰りの困ったことがない事業者まで消滅してしまったことでした。

特に中小零細企業においては、順風満帆、借入金の返済を滞ったことなどもなく、リスケすらしたことがない健全経営状態であった企業が、急激に悪化してしまうなどということも少なくありません。

感覚的にいうと、健康な人がいきなり顔面にストレートパンチを受けて、ボディーにも強烈なボディーブローを打たれ、気が付いたら地面に倒れていたという感じです。

即ち、今まで一度も経験をしたことがないような衝撃を受けて、何をどのようにしたら良いか頭の中が真っ白な状態となり、もう駄目だと諦めてしまう寸前まで追い込まれてしまっているような状況の事業者が多くおられるようです。

ですが、もし、自身がそのような状況であっても簡単に諦めて自己破産しかないと自ら自滅しないでくださいね。

新型コロナウイルスのような目に見えない敵に対してはどうすることもできませんが、事業を継続したり会社を再生させたりすることは、経営者の行動次第によっては不可能ではありません。

世の中、携帯代が払えない、電気水道代が払えない人など沢山いますので、そんなに自分自身を追い込まなくても大丈夫です。

経営者として一番良くないことは、自暴自棄になったり無責任に放棄したり、死ぬしかないとか夜逃げをしてしまうなどということです。

人生いろいろなことがあります。良い時もあれば悪い時もあるのです。

ほんの一瞬躓いただけのことなので、そんなに卑下する必要はありません。

債権債務の問題などには、様々な打つ手や手立てがありますので、先ずは今まで知り得なかったことを知ることから始めてみることが大事。

破産するのであれば、弁護士の先生に依頼すれば簡単にできることが多いようですが、それは現状からの逃避であり自ら自滅して退場するということになりますので、非常にもったいない行動です。

屈辱的に頭を下げても、心が折れても、諦めなければ何とかなるものです。

金融機関に返済が出来なかったとしても、取引先に支払いが出来なかったとしても、社長が倒産だと諦めなければ倒産にはなりません。

そのようなことから、絶対に再生再起して見せるという強い意志を持って逃げず隠れず自滅せず、対応対策して行くことができれば倒産を回避することができる可能性はあります。

先ずは、平常心を保ち外圧に負けず、くじけないようにすることが大事。

心身共に健康であれば、冷静かつ的確な判断もできますので諦めないでください。