夜逃げや自殺などする必要はない。
先日、俳優の渡辺裕之さんとダチョウ倶楽部の上島竜兵さんが命を絶ってしまったと報道されていました。
この方たちは決してお金に困っていたのではありませんが、コロナ過で仕事が激減したりテレビや映画などに出演する機会が減ったことに悩んで自殺をしてしまったのではないでしょうか。
多くの人達からチヤホヤされて人気絶頂の時は良かったのだと思いますが、少し人気に陰りが出てきてしまうと、自分のことが自分で受け入れられない状況になってしまわれたのかも知れません。
以前にもお伝えしましたが、今も、ふと思い出すことがあります。
それは私が前職時代に知り合った同業者の社長が夜逃げをして、家族や従業員が大変な後始末に負われた
ということ。
それともう一人の社長も一緒に仕事をしていた息子2人に何も告げず、夜逃げをして蒸発してしまったこと。
また、個人経営をしていた社長も借金に行き詰まり、奥さんと中学生の娘を残したまま蒸発して行方不明になってしまい家庭崩壊したこと。
更に同級生が経営していた会社が莫大な借金を背負ったことにより、その経理をしていた弟が自殺をして
しまったということなど、
思い起こせば他にもまだありますが、今の事業再生に携わる前には多くの破綻者や夜逃げから自殺者に至るまでさまざまな人間模様を見てきました。
その中でも一番心残りなのは、同級生の弟が自殺してしまったということです。
私も一度だけお金を貸して欲しいと同級生から一度電話を貰っていたのですが、友人関係を壊したくないという思いから、体の良い言い訳をして断ったのです。
そして、その後しばらくしてから自殺をしたということを聞きました。
今でも心残りなことは、事の事情は分からなかったとは言え、何か良い方法は無いかなど知恵を貸すぐらい
はできたのではないかという思いです。
現在、同級生は元気で活動していますので安心しているのですが、結果として会社は倒産し、自宅は競売で人に取られ、かつ、自己破産という最悪の結末になりました。
そしてこの時の状況を例えて言えば、死んだ動物に多くのハイエナが群がって血肉を食い尽くすような状況だったようです。
更に、借金など無縁であった人達まで、どさくさに紛れて僅かな金までふんだくって行ったようです。
後から当時の状況と経緯を聞いたのですが、その時が今であれば丸裸で身包み剥がされず自己破産などもすること無く全面的に支援できた事案です。
この自己破産をした同級生は、破産後の数年間は正に地獄のような生活を余儀なくされていました。
余分なお金はまったく無く、就職も出来ないため生活費が無いのです。
よって、日々、知人などから頼まれる雑用のアルバイトをしながら食べているという日々を過ごしていたのです。
お金の金額で言えば、3ヶ月の生活費が10万円に満たない金額です。
たまたま、お母さんと同居していたので僅かな金額ですが年金が下りていたから少しは食べられたのでしょう。
その同級生は昔から体のガタイが良い奴でしたので痩せた相撲取りぐらいの体つきでしたが、今は食事が十分に取れなかったせいもあり、どちらかと言えば痩せている方に入るぐらい細くなっています。
見た目は痩せて羨ましい限りですが、食べられないで痩せこけたため、一気に老人のようになってしまっています。
このように様々な破綻者を見てきましたが、どれも結果は悲惨な状態となり残された家族や従業員などは過酷な状況に追い込まれます。
よって、絶対に自殺や夜逃げ、蒸発などはしてはいけません。
一人で悩まず様々な人に相談をされてみれば、何らかの解決方法が見えてくるかも知れません。
自分で、もうダメだなどと決め付けて諦めないでください。