経営者応援ブログ

諦めたら試合終了

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諦めたら試合終了

中小企業の経営者は、社会では成功者であり勝ち組でもあります。長年にわたり社長として様々な取り組みに挑戦し続けてきました。

しかし残念ながら、その中には経営が危機的状況に陥ってしまわれる方もおられます。

資金繰りが困難な状況になってくると、経営者の脳裏には「倒産したらどうなってしまうのだろうか」「家族や従業員に多大な迷惑をかけることになったら・・・」「自宅を取れてしまったらどうしよう」など、頭の中で不安が過ります。

つまり、まだ何も起こっていないのに未来に怯えて大きな不安を抱えるようになっていくのです。

長年、経営を行ってきたのですから、現状はどのような状態なのか、このまま行けばどのようなことになるのかということは経営者自身が一番よく分かっているのですが、日々、不安が大きくなるばかりで一歩前に踏み出す勇気が持てないのです。

即ち、「何が何でも絶対に失敗できない」という思いが強いため、経営危機を打開するための選択肢においても自分自身が100パーセント大丈夫だという確信を持てなければ行動に移せないということだと思います。

そうしているうちに、ますます資金繰りが窮地な状況となり、返済できる目途もない高金利なところから資金を借りたりファクタリングに手を出すようになっていきます。

それでも経営者本人だけならまだしも、奥さんや子供、両親、兄弟まで巻き込んでしまわれる方も珍しくありませんので、それは絶対に行うべきではありません。

そして、どこからも借りられなくなった状態になり、もうダメだと諦めざるを得ない状況になってしまう。

これって、ドツボにハマっていく最悪、かつ、典型的なパターンです。

それでも事業継続を諦めなければ何とかなる可能性はあります。

中小零細企業の経営者の責務は、家族や従業員、そして取引先などの社会的弱者を守ることです。

ですから、多くの人達を巻きこんで、もうダメだと諦めてしまうことは責任を放棄することになりますので、簡単に諦めてはならないのではないでしょうか。

債権債務については、様々なルールや法律、手続き等がありますので、自己破産ばかりが最後の手段ということではないのです。

有事の時に大事なことは、先ず第一に知識を得ることです。そして経営危機を打開するための様々な選択肢があることを知ることです。

それと同時に、不必要なプライドや見栄、格好付け、世間体、虚栄心、執着心等の拘りを捨てて事業を継続することだけに注力を注ぐことも必要不可欠だといえます。

そして次に大事なことは、資金が不足したらどこかから借りるという考え方を捨てることです。

返す当てのないお金を借りることは無責任極まりない行為ですし、更に被害者を増やすことになりますので、止めるべきだと思います。

そのようなことから、借りないで事業を継続することを念頭に入れた経営を行っていけばよいのではないでしょうか。

そんなの無理だと言われる方も少なくありませんが、借りないでなんとかやり繰りしようと試行錯誤しながら行動している多くの方はピンチを乗り越えておられます。

今まで借り入れに頼り切って来られた経営者は、資金繰りの思考回路がおぼつかないかも知れませんが、頭を切り替えて健全経営を目指されてみてはいかがでしょうか。


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