経営危機の傾向と打開策・・・
昨今では、緊急コロナ融資の返済がスタートしている事業者が増えてきました。
返済猶予期間が過ぎたといっても、実際には売上など元に戻っていないのですから、急に返せといわれても返済できない事業者がたくさんおられるでしょう。
中小零細企業が倒産の危機に陥ってしまうには様々な諸事情があることと思います。
私が子供の頃は、社長がギャンブル好きで多額な借金を背負ったとか、高級車や高級時計などを買うなど散財したことにより手持ち資金が底をついてしまい倒産したなどということを耳にしました。
私の祖父などは、花札の勝負で家一軒を失ったと聞いたこともあります。(本当がどうかは分かりませんが・・)
今の時代、このようなことは非常に少なくなっているのですが、中小零細企業において、経営危機の原因は、やはり本業の業績不振ということが一番多いのではないでしょうか。
この業績不振となる原因や要因等は、事業者により様々だと思います。
その代表的なものが、売上の減少と利益率(額)の減少になります。
大口の取引先から発注を減らされたとか、取引を打ち切られた。またギリギリの価格で納品しているにも関わらず、多額の減額を強いられてしまい断ることができないなど、いろいろな諸事情があると思います。
その結果として、毎月の収入よりも支出の方が多くなってしまい、不足金額を補填するために金融機関から借り入れをするというようになるのです。
それでも収支が逆転したことを僅かな期間で改善することができれば問題ないのですが、調達した資金をザルから水がこぼれて行くように使ってしまえば、たちまち資金不足となってしまいます。
これを繰り返していくと、いつしか銀行や政策金融公庫からは融資が出なくなってしまい、ファクタリングを利用したり、ノンバンクやカードローン、キャッシング、そして高金利なところから借りるようになるのです。
このようなことから考察すれば、業績が不振になり資金調達をした時点において、後々の返済に困らないようにしておくことが必要不可欠だといえます。
それには従来通りの経営の仕方ではダメだということになりますので、直ぐにでも経営危機打開に向けた対応と対策が必須なのです。
1・業績不振にならないようにする。2・倒産しないようにする。3・多重債務を負わないようにする。
ですが、もし、この1・2・3の状況であったとしても諦め必要はありません。
必ず何らかの方法があります。
金融機関やサービサーなどは、債権回収において非常にシビアな考え方と行動をして来ますが、現在は不思議と緩い対応をしているようです。
これは勝手な推測ですが、国から要請が出ているように感じます。
もし、そうであるとするならば、緩い間に準備対策を整えていくことが大事だといえます。
事業を継続して立て直しをするには、チャンスなのかもしれません。